時計の修理は正規メーカーと民間の修理業者どちらに依頼するのがおすすめ?
大切な時計が壊れてしまったら、修理を依頼しなければなりません。その際、正規メーカーに依頼するか、民間業者に依頼するかで大いに悩むところです。時計の修理は正規メーカーと民間修理業者、どちらに依頼するべきでしょうか?この記事では両者のメリット・デメリットから比較検討します。修理依頼の参考にしてください。
時計の修理を正規のメーカーに依頼するメリット・デメリット
高級時計や愛着のある時計は、正規メーカーに修理を依頼する人が多いようです。メーカーは自社モデルの時計のみを扱い、修理すると同時に品質を落とさないことを目的としています。正規メーカーに依頼するメリットは主に3点、デメリットは2点ほど挙げられます。
正規メーカーに依頼するメリット
安心できる…正規メーカーは世界中で販売された自社の時計を、細部まで知り尽くしているようです。品質を落とさないための努力を惜しまないので、修理に関しては絶大な安心感と信頼感があります。
パーツが純正…必要なパーツはすべて純正品を使用します。正規メーカーは製造終了となった時計でも、一定期間パーツを所持していなければならないので、部品がない、部品が届かないという事態を極力避けられるようです。純正パーツのみで修理された時計は、基本的に資産価値が下がらないといわれています。
保証期間がつく…正規メーカーで修理した時計には新たに保証期間がつきます。メーカーから保証書や修理明細書が発行され、保証期間中のトラブルに備えられるでしょう。
正規メーカーに依頼するデメリット
費用が高い…正規メーカーの修理は民間の修理業者に比べて、費用が割高になります。自社の販売価格を目安にして修理代金を算出するので、高額の商品であるほど高くなるようです。
納期が遅い…メーカーの修理は納期までおよそ2週間から1か月程度かかります。海外メーカーでは本国でしか修理できないケースがあり、ときには半年近くかかってしまいます。
時計の修理を民間の専門業者に依頼するメリット・デメリット
時計修理を依頼する民間業者は数多く存在するようです。ありがたい反面、信頼に足る業者を探すことは困難であるともいわれます。民間修理業者に依頼するメリット・デメリットはそれぞれ2点挙げられます。
民間業者に依頼するメリット
費用が安い…民間業者は修理内容の難易度によって、費用を算出するようです。正規メーカーよりも費用は低めに設定されています。
納期が早い…民間の修理店は簡単な修理であれば、時計の持ち込み後、即対応してくれるケースもあります。修理内容にもよりますが、納期まで最短で1日、長くても1か月程度でしょう。
民間業者に修理依頼するデメリット
技術に差がある…民間業者では時計修理に関して、技術の差異があります。腕のよい時計職人がいる店舗を探さなければなりません。修理実績、インターネットの口コミなどを利用しましょう。
修理不可もあり得る…パーツの入手が困難であったり、時計職人のスキルが修理内容に対応できなかったりすると、修理不可能といわれることもあります。純正のパーツが使用できないと、再び故障の原因になりかねません。
起こりがちな時計のトラブル事例と修理費用の目安
時計は「動かなくなった」「電池が切れた」といった機械的トラブルや、「ぶつけた」「落とした」など、外的要因によるトラブルに見舞われます。トラブルによって時計の修理費用は大きく変わるので、一応の目安となる金額を把握しておきましょう。
動かなくなった!
クオーツ式の時計であれば、第一に電池切れが考えられます。クオーツ式の電池交換はおよそ1,000円から6,000円が目安です。機械式時計であれば機械内部の問題となるので、オーバーホール(分解清掃)が必要になるようです。
オーバーホールの費用は時計本体や業者によって大きく異なりますが、クオーツ式で1万5,000円以上、機械式で大体1万8,000円から2万5,000円と考えてください。正確な金額を把握するためには、業者から見積もりを取り寄せると有効です。
バンドが合わない!
腕時計のトラブルです。皮ベルトは穴を調整だけで済みますが、金属ベルトは交換が必要になる場合があります。金属ベルトの交換は約3,000円から5,000円が目安のようです。ブランド品の高級時計だとさらに高額になります。
ガラス(風防)が割れた!
外的要因によるトラブルです。ひびが入った、割れた状態となり、処置はガラスの研磨か交換となります。プラスチック素材の研磨はおよそ3,000円、交換になると8,000円が目安です。クリスタルガラス、サファイアガラスなどの素材は、ほぼ研磨できず交換となります。費用は約2万円です。
正規メーカーに時計の修理を依頼すると、品質面で安心できる反面、費用は高額になり、納期は長くかかります。民間の修理業者に依頼すると、費用は低く抑えられますが、信頼に足る腕のいい時計職人を探さなくてはなりません。時計への愛着、資産的価値を充分考えて、相応しい業者に依頼しましょう。
