アンティーク時計の修理が難しいといわれている理由とは?

公開日:2022/06/15


今も多くの愛好家を魅了しているアンティーク時計。ゼンマイの巻き上げや定期的なメンテナンスなど、現行の時計よりも手間と時間をかけなければいけないのも楽しみの一つとなるでしょう。しかしその古さから、調子が悪くなったときに修理が難しいといわれています。この記事では、アンティーク時計の修理が難しい理由について解説します。

アンティーク時計とはどのようなもの?

アンティーク時計とは、1970年代にクオーツ式の時計が発売される以前に登場した機械式時計のことです。機械式時計は電池で動くクオーツ式とは違い、自分でゼンマイを巻き上げて時計内部のムーブメントを動かして使用するのが特徴です。

機械式時計には、手動でリューズを回してゼンマイを巻き上げる手巻き式と、腕を動かすことで自動的にゼンマイを巻き上げる自動式の2種類があります。とくに手巻き式は、毎日手動でゼンマイを巻き上げる必要があります。多少の手間がかかりますが、その手間と時間をかけて大切に使うことこそがアンティーク時計の醍醐味ともいえるでしょう。ゼンマイを巻き上げるときの音や、チクタクチクタクと正確に時を刻む音に耳を傾けることも、アンティーク時計の楽しみ方の一つです。

また、職人が手作業でひとつひとつ丁寧に作り上げる精巧なデザインは、時計が作られた当時に思いを馳せることができ、現行の時計にはない味わい深さがあります。アンティーク時計は現行の時計とは違い、適切なメンテナンスを行うことで数十年から100年ほどと半永久的に使用できます。メンテナンス次第では親から子へ、子から孫へと代々受け継いでいけるというのも魅力です。

アンティーク時計の修理が難しいといわれている理由

アンティーク時計は、1900年頃に懐中時計が登場したころから構造がほぼ変わっていないため、パーツさえあれば現代でも部品交換や修理が可能です。しかし、アンティーク時計にかかる修理は現行の時計よりも高い技術を要するため、難しいといわれています。ここでは、アンティーク時計の修理が難しいといわれている理由について解説します。

部品が小さい

時計の内部は、非常に小さな部品で構成されているようです。とくに、アンティーク時計の場合は部品が廃盤となっているものも多く、一つでもなくすと二度と時計が動かなくなります。そのため分解する際には高い技術と注意力が要求されます。

適切なメンテナンスがされていない場合がある

アンティーク時計の場合、何十年も前から複数のオーナーを渡り歩いてきたものもあるようです。そういった歴史を楽しむのもアンティーク時計の醍醐味ですが、その時々において過去のオーナーが適切な修理やメンテナンスを行ってきたかは分かりません。分解してみたら部品が摩耗していたり、とりあえず動かすためだけの適切でない修理がされていたりする場合があります。そうなると、修理に時間がかかったり場合によっては元の状態には戻せなかったりするリスクを負うことになります。

すでに故障していても動いている

アンティーク時計の中には、部品はすでに壊れてしまっているけれど、経年による汚れや錆が固まってしまったために絶妙なバランスを保って奇跡的に動いている場合があるようです。こういった場合、オーバーホールで清掃や注油を行うことで絶妙なバランスを保っていた汚れやサビが取り除かれ、逆に動かなくなることがあります。

部品が摩耗している

アンティーク時計は何十年も前に作られているため、経年劣化により部品が摩耗しているのは当然のことといえるでしょう。とはいえ単純に摩耗した部品を一つ交換すれば済む話ではありません。時計は細かな部品が何十にも積み重なってできているため、一つの部品が摩耗していると、その部品と関係しているほかの部品もあわせて修理しないといけなくなります。

信頼性の高い時計修理店を選ぶためには?

時計の修理には豊富な知識と熟練した技術を要します。アンティーク時計の場合は、さらなる高い技術が必要になるでしょう。高い技術力を持っている職人が在籍している修理店を見つける一つの目安として、「時計修理技能士1級」という資格があります。時計修理技能士1級は時計修理に関する唯一の国家資格で、7年以上の実務経験、または3級取得後に4年以上の実務経験、あるいは2級取得後に2年以上の実務経験がある人しか受験することすらできません。

つまり知識が豊富なだけでなく、その知識を存分に発揮して高度な修理を行える証明になるのです。時計修理技能士1級を持つ職人が在籍している修理店は、その旨をホームページに掲載していることが多いので、依頼の際には確認してみるとよいでしょう。また、時計修理店では修理保証をつけてくれるところが多いです。修理後に万が一不良が見つかった場合、1年間は無償で再修理をしてもらえます。修理保証の有無は、大切なアンティーク時計を安心して預けられる修理店であるかどうかの判断基準になるので、依頼する際には修理保証の有無を確認することをおすすめします。

 

アンティーク時計は、定期的なメンテナンスを繰り返すことで半永久的に使用できるようです。ただ、何十年も前に作られた時計のため、今はもう出回っていない部品も多く、現行の時計よりも修理が難しくなる傾向にあります。これからも長く使い続けたいアンティーク時計の修理は、高い技術力を持つ時計修理技能士1級が在籍している修理店を選ぶようにしましょう。その際、修理保証が付いているかどうかを確認しておくと安心です。

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